神たる教師による歴史認識の過ち『白いリボン』 71点

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白いリボン(ミヒャエル・ハネケ/2009独仏伊オーストリア)

ハネケの映画には、神の視点を持つ語り手は今まで一度も出てきてないんだが、この映画では「教師」なる人物が冒頭からベラベラと喋っていて、では彼は一体?というのもこれは一言で言うと「教育」の映画であって、閉塞された村での圧政的な教育がファジスムの種へと生まれ変わり、それが世界中で胎動していることへの警鐘。そして第一次大戦によって村の不文律が崩壊し、白いリボンによって抑圧されていた子供が生まれ変わるまでを描く作品である。ゆえに教師がずっと喋っているんだが、ではこの映画に隠された謎は何ぞと言うと、それを解明するのは不可能であると言える。なぜならこの村は世界の歴史そのものであり、世界中の悪意の根源であり、それらをひも解くことは神が成し得ることであって、その神たる教師が歴史の認識を誤っているのだから。それに気付いていざ立ち返ると、冒頭で教師が何気なく語る言葉が最も重要であると言っても過言でなく、よく考えられた凄い映画であることはいわんや理解できるが、鑑賞中は退屈だったことはどうしても否めない。






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寂々兵

Author:寂々兵
都会の映画祭や名画座に指を咥えながら日々を過ごす田舎在住の一介の映画好き。最近は80年代前後の未DVD化作品の発掘に邁進中。将来の目標はヒモ。

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