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遁世雑記其ノ七 「就活体験記5、極楽畢生今生に悔いなし」

就活、いつやるか?






来年からでいいっしょ!(友人談)





 * * *



忘れもしない3月21日、この日は最終的に身体も精神もボロボロになり、体重が2kg落ちた挙句、布団の中で「身のいたづらになりぬべきかな、身のいたづらになりぬべきかな」と謙徳公のように悶え苦しみながら就寝に付くことになるんだけども、その原因と云うのがこれまた就職活動であった。


その日は選考を受けようとしている企業の店舗見学のため、駅まで出る予定だった。
まずは徒歩20分かけてバス停へ、駅に向かう途中で「そう云えばこの辺にも店舗があった」と思い出して降りるものの1つ後だったことに気付き、しぶしぶ15分かけて店舗に到着、ぐるりと一周して再び駅に向かった。

駅で友人と待ち合わせ、と云うのもこの日某所で就活のセミナーがあり、友人はこの場所が分からぬので案内して欲しいということだったので、散歩がてら往復40分かけて友人を送り、その帰りに学部の女の子2人組と遭遇し、「久しぶりー」「おう」「なんで私服なん?」「○○が今行った」「ほら急がないと」「もう始まるで」何一つ噛み合ってない会話を繰り広げながらも見送り、大通りまで戻ってくる。
本来ならばこのままバスに乗って店舗見学に行く予定だったんだけども、何だか歩いている間に、エレカシの「星の降るような夜に」とかThe Birthdayの「Baby You Can」とか、大橋トリオの「Happy trail」とか椎名林檎の「茜さす帰路照らされど」とか散歩したくなる曲ばかりが頭に流れ、気付いたらバスに乗らず1時間も歩き続け、店舗に到着した。

店舗を出てからも引き続き、suzumokuの「適当に透明な世界」とか敏感少年隊の「サウンドオブ下北沢」とか、やはり散歩したくなる曲ばかり頭に流れ、最終的にとなりのトトロの「さんぽ」まで流れ始めたので、何だかやけくそになって駅まで1時間かけて歩いて帰ることに。

この時点で本日3時間以上も歩いているわけで、春休みで運動不足の足には刺激が強すぎると云うか、もはや爆発寸前、にも関わらず何を思ったか、駅の反対側にある試験会場の下見に行こうと思い立ち、誰もが予想できたであろう迷子になりながら、往復40分、思考は壊滅的、何がどうなったのかよく分からず、一旦脳内を整理するため駅構内のジュンク堂へ行くことに。

(余談:俺はジュンク堂の文庫コーナーに頻出するので、もし見かけたら指をさして笑ってあげよう!)

と云うわけで、ジュンク堂に到着。
先述の友人とはセミナーが終わり次第合流してご飯に行く約束をしており、セミナー終了予定は16:30、現在14:30なので2時間も時間を潰さなければならない羽目に。何を読んで時間を潰すかと熟考していると、講談社文庫の前でイチャつく高校生カップルを発見。血の気盛んな頃の俺ならばこのカップルの命は無くなってるんだけども、今はそんなことどうでも良い、何ならば今このように睦まじく人目も憚らずイチャつく若い2人にも破局の時は訪れるのであって、そう考えると人生とは何たる儚いもの、俺も1年前ならばこの2人のように、嗚呼、何だろうこのモヤモヤ感、早く寿命が来ればいいのに、最早今生に悔いなしと浮世を憂いながら、太宰治「人間失格」と西村賢太「どうで死ぬ身の一踊り」と云う2大ダメ主人公小説を手に取ってしまい、何だかその頃の俺は珍妙な悟りを開いており、思考もふわふわとした言葉で云い尽くせぬものだったので、何故か何でも出来るのではないかと云う覚醒にも似た確信を持った結果、既読だった本とは云え何と2時間でこの2冊を読破してしまったのである。
疲弊し切った顔で人間失格を読む男。何だか蛇にピアスに登場しそうやなと思いながらも、途中隣に可愛い女の子が座ったのでちょっとウハウハしながら、時間は過ぎていった。

この時点で俺の精神って云うのはこう、軽妙な黒点が脳内で膨張して、それが爪の間から垂れ流れ、海苔のようになっていくという自分でも全く何が何だか分からない状況だったんだけども、時刻も丁度16:30になったので外に出て友人と再会、さてご飯に行くか! と云うものの何故か全然腹が減っておらず、何故だろうね、何故だろうねと考えながら歩いていると先述の女の子2人組と再会、そして何故だかカラオケに行くことに。

このカラオケに行く流れも、「さて今からどうしよう」「うーちゃんが大好きなのでうーちゃんの指示に従う!」「よしカラオケに行こう(^-^)」「うひゃひゃひゃ!」と云う精神病棟の会話みたいな感じで、そもそも俺も「カラオケに行こう」と云ったものの「カラオケってなんだ」と云う精神状態であったため、嗚呼、カラオケに来たのかと判断できたのはカラオケに行ってから30分後のことであった。
その後、もはや自分が人間なのかマッコウクジラなのかの判断もつかぬまま3時間のカラオケを終え、しかし疲弊しているとは云え初めての子とカラオケに行くのはやはり新鮮で楽しいと思いながら、解散となってバスに乗ったんだけども、ここで午前の9時から何も食べていなかったことに気付き、しかし腹が減っているのか、減っていないのか、そもそも腹とは何なのか? 腹を語る上で避けて通れぬは哲学の道、なんてよく分からないことを考えていたら停留所を2つ過ぎており、これは吃驚仰天、恐らくその時の俺は予想外の場所から赤井に狙撃されたジンみたいな顔してたと思うんだけども、そんなこんなで家に戻るためにまたしても40分の道のりを歩いたのであった。

帰宅してからのことは記憶になく、恐らく風呂に飛び込み、飯を食って、そのまま寝たと思うんだけども、寝るときの心理状態は克明に覚えており、嗚呼、何故こんな哀しい浮世を生きねばならぬのか、身のいたづらになりぬべきか、身を尽くしてや恋渡るべき、恋がしたい、仕事も欲しい、あれも欲しい、もっともっと欲しいと平安時代に生まれた甲本ヒロトみたいな心情になりながら眠り、目が覚めたのは13時間後であった。怒涛の一日であった。




~後日談~



先日面接があったのだが、この日行った店舗見学の情報を何一つ生かせないまま終わった

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プロフィール

寂々兵

Author:寂々兵
東京の映画祭や名画座に日々指を咥えている田舎在住の一介の映画好き。フリーの事務屋とは名ばかりのふらついた生活を送っています。

好きな監督は
ジャン=ピエール・メルヴィル
ロバート・アルドリッチ
クロード・シャブロル
アレックス・デ・ラ・イグレシア
フリッツ・ラング
岡本喜八
野村芳太郎
など。

最近は専らゼロ年代の北欧ミステリ、海外アニメーション、80年代前後の未DVD化作品の大海をさすらってます。

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