違う意味での『鬼畜』 71点

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鬼畜(野村芳太郎/1978日)

現在持て囃されている「天才子役」たちを批判する材料として、よくこの年代の子役の対称的な演技が取り上げられるが、こちらはこちらで「純朴」と持て囃すには棒演技が過ぎて無理がある。虐げられている立場なのにまったく可愛そうに見えない。純朴=すべてが善、じゃなくて、こういう役どころならさすがにもうちょっと演技をしなきゃダメでしょ!(『疑惑』の子役は素晴らしかったぞ!)とまあ、子供好きにとっては非常に辛い映画なんだろうけども、子供嫌いにとっても別の意味で非常に辛い映画である。











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浪花節だよ文ちゃんは『暴力街』 73点

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暴力街(五社英雄/1974日)

安藤昇と小林旭の2大インテリ狂犬による"仁義ある戦い"の映画なのだが、小林旭が芸能プロダクションの社長でアイドルを育成していたり、対立する関西派の仕業に見せかけるためにチンピラがアイドルを誘拐したりと、実録ヤクザ映画の体裁をとりながらもモダニズム溢れる活劇的展開に思わず見入ってしまう。ジャケットにデカデカと顔を連ねている割に一向に姿を見せない我らが文ちゃんは何の前触れもなく突然現れ、『独立愚連隊』の佐藤允を彷彿とさせる色気と浪花節に満ちたスタイルで安藤昇をサポートして颯爽と立ち去るのだ!かっこよすぎる。しかしながらどう考えてもヤバいのは中盤の養鶏場における安藤昇&夏八木勲VS山本昌平(肩にオウムを乗せたユル・ブリンナー)&マダム・ジョイ(剃刀で闘うオネエ系ストリッパー)の大乱闘。他にこれだけ頭のネジが外れた殺し屋コンビが出てくるのは大和屋竺の『愛欲の罠』くらいじゃないか?まあ任侠と実録、東宝と東映の垣根を壊したようなカルト映画でとても楽しかった。











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老人たちは白目をむいた『暁の挑戦』 77点

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暁の挑戦(舛田利雄/1971日)

「この役者にこういう見せ場を用意しよう」というアイデアを次々と採用していった結果、松竹でも東宝でも東映でも日活でもなく、任侠と実録と社会派がうまいこと共存してしまったある種のカルト映画。長いがまあ面白い。渡哲也の悪漢ぶり、親分を気遣う義侠心、矜持を残しつつ敗北を認める潔さ。侠客伝を期待して140分耐えた老人たちを地獄に突き落とすラストが痛快である。





※未ソフト化





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プロフィール

寂々兵

Author:寂々兵
都会の映画祭や名画座に指を咥えながら日々を過ごす田舎在住の一介の映画好き。奇怪、不穏、不条理といったテーマの映画に惹かれますがフランスのラブコメも好きです。最近は80年代前後の未DVD化作品の発掘に邁進中。たまにライターなど。将来の目標はヒモ。

*好きな監督*
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キム・ギヨン
クロード・シャブロル
エドワード・ヤン
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