『13号待避線より その護送車を狙え』という題は痺れる 55点

rgosousha.png


13号待避線より その護送車を狙え(鈴木清順/1960日)

護送中の囚人を射殺され謹慎を命じられた看守長が『マンハッタンの二人の男』の如く真相を追って街中をひたすらフラつく映画なんだが、前置きや余分な要素の一切を排除した護送車襲撃に始まり、タクシー、バス、大型タンクローリー、列車、汽車と移動手段や攻撃手段がわちゃわちゃと入れ替わるので非常に楽しい。しかし鈴木清順、島田一男、関沢新一と凄いメンツが集まった割にはそこまでノれず。





(未ソフト化)


スポンサード リンク






鬱屈したシネフィルの憂鬱『殺人者はライフルを持っている!』 81点

rsatsu.jpg


殺人者はライフルを持っている!(ピーター・ボグダノヴィッチ/1968米)

久々に打ち震える映画体験。引退を決意した老俳優と射殺魔の人生が徐々に交わっていく話で、射殺魔のバックボーンは一切語られないのに対し、ボリス・カーロフの方は徹底的に現実への諦観を描き、映画と現実がリンクした瞬間にその恐怖が極北に達し決着を見るという演出が凄すぎる。1年後に逝去する彼の人生込みで泣ける。あの年代の人々の恐怖の対象が大きく変わった瞬間を示唆する老俳優と射殺魔の対称的なラストの一言がヤバい。また、まさしくシネフィルが撮ったデビュー作と言わんばかりの台詞とショットの連発で、撃たれた作業員が落下する影だけを映したり、射殺魔がドライブ・イン・シアターでスクリーンのど真ん中から映写技師を撃ち殺すという鬱屈した演出がいかにも!って感じなんだが、そこが良い。全然厭味じゃない。








スポンサード リンク






蛇女『下女』 83点

rgejo.jpg


下女(キム・ギヨン/1960韓)

ブルジョワ家庭に雇われた下女が主人を誘惑する話で、噂に違わぬ怪作。60年代の韓国映画と言えばイ・マニの『魔の階段』があるが、ある意味あれよりもよっぽど魔の階段じゃないか?その階段でさながら蛇女にしか見えないイ・ウンシムがビヨーンと伸びた韓版Blu-rayのジャケットは至極不気味で、まあ映画内でも終盤の重要なシーンなんだが、一周まわって滑稽で笑ってしまった。アン・ソンギの勢いある階段落ちは必見。








スポンサード リンク






イーアルイーアルヤイヤイヤイヤイ『独立愚連隊西へ』 81点

rnishihe.jpg


独立愚連隊西へ(岡本喜八/1960日)

北支戦線において、愚連隊集団が軍旗を取り戻すべく戦場を練り歩く話。一等兵が参謀に化けたり、戦場で生き別れた女を探す衛兵が仲間に加わったりと、要所要所のドラマが小気味良い。元ハンマー投げの選手で八路軍の親玉で人情味溢れる中国人役のフランキー堺なんて意味不明すぎて最高でしかない。戦争というセンシティブな題材をコメディタッチに仕立ててしまおうなんて不謹慎な監督ほど戦争への怒りや反戦意識が強く、それゆえにエモーショナルな傑作が生まれるという好例。








スポンサード リンク






堕ちていく『ビリディアナ』 74点

33.jpg


ビリディアナ(ルイス・ブニュエル/西)

敬虔な修道女が女たらし、ホームレス、障害者、キチガイなどに絡まれていくうちにみるみる堕ちていく映画。ブニュエルだし堅苦しい宗教映画かな?と思って臨むと泡を噴く。映画史に残る地獄の饗宴。











スポンサード リンク







プロフィール

寂々兵

Author:寂々兵
都会の映画祭や名画座に指を咥えながら日々を過ごす田舎在住の一介の映画好き。最近は80年代前後の未DVD化作品の発掘に邁進中。将来の目標はヒモ。

*好きな監督*
ジャン=ピエール・メルヴィル
キム・ギヨン
クロード・シャブロル
エドワード・ヤン
アレックス・デ・ラ・イグレシア
岡本喜八


Twitter
http://twitter.com/CinemaYouth3919

Filmarks
http://filmarks.com/users/Monteiro

カウンター

ブログ内検索

人気記事