私選・劇場版名探偵コナンランキング 2016年12月改訂版

私選・劇場版名探偵コナンランキング2016



・名探偵コナン劇場版20作(『純黒の悪夢』まで。『ルパンVS名探偵コナン』は含まない)の独断と偏見に満ちたランキングです。
・各作品のトリック・犯人等にある程度言及しているので、未見の方はご注意ください。
・毛利蘭への悪意などが随所に見られますが、あくまで個人の感想なので、ご理解のほどよろしくお願いします。





 * * * 




---「もはや目も当てられない」---








第20位:業火の向日葵 (第19作/2015年)

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監督:静野孔文 脚本:櫻井武晴


純然たるキッドファン以外の鑑賞を拒絶するかのような超絶アルティメットクソ駄作。
2作連続でゲスト声優を犯人役に起用する愚行も去ることながら、鑑賞直後に犯行の動機も犯人の名前も忘れるほどの中身の無さには感嘆するほど。
既に20周年記念大作を見越し、心ここにあらずといった杜撰さが満ち満ちている。
チャーリーだかチャッピーだか知らんが、「厭味ったらしい男が最後に粋な計らいをする」というベタなシナリオを用意しておけば観客は喜ぶだろうとでも思ってそうな安直な姿勢にも腹が立つ。
全てにおいてダメ。断トツのワースト。








第19位:紺碧の棺 (第11作/2007年)

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監督:山本泰一郎 脚本:柏原寛司


コナン映画史上最も地味といって過言でない超ハイパークソ駄作。
キッド・黒の組織・服部・FBIなどのサブウェポンが雁首揃えて未登場という点では『業火の向日葵』以上に厄介かもしれない。
いっそのこと始終冒険や宝探しに徹していれば良いものを、殺人事件を入れないと盛り上がらないとでも思ってるのか、申し訳程度の殺人要素として扱われたトレジャーハンターが不憫でならない。
「悪天候なので船は出さない」で一点張りの警察に対し、おっちゃんが「蘭が攫われたってのに、助けに行ったのはメガネの坊主一人だけ!大の大人がこうしてじっと指を咥えて待ってるだけだなんて!!」という台詞だけはグッときた。








第18位:沈黙の15分 (第15作/2011年)

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監督:静野孔文 脚本:古内一成


オープニングだけが異様に盛り上がるウルトラクソ駄作。
無駄に時系列をいじったり、伏線(らしきもの)を配置したり、コナンが語る推理が少し違っていたりと意識が高そうな作りになっているが、どれも機能していないどころか逆に話をややこしくしている。
犯人の畜生ぶりは一見コナン映画史に残りそうだが、初期の芸術に陶酔した犯人たちと比較すればやってることが超小物。
このあたりからコナンが人間であることを投げ出し、角ドリルは特に居なくていい人になってくる。
おっちゃんにいたっては、事故で昏睡していた少年が数年ぶりに目を覚ました現場に駆け付けた女性に対して「あなたはメガネを外した方が美人ですな!」とか言い出す始末。
15周年記念作品としてあらゆる「15」がテーマになった本作、完成度も見事に15点。








---「まぁ、別に見なくてもいいんじゃね」---








第17位:11人目のストライカー (第16作/2012年)

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監督:静野孔文 脚本:古内一成


第1作目『時計じかけの摩天楼』以来、15年ぶりとなる爆弾探しの作品。
久々の爆弾映画ということでスタッフにも気合いが入ったのか、遠藤保仁という名の超大型爆弾が視聴者を迎えてくれる。
劇場版ではお馴染みの「阿笠博士のダジャレクイズ」が容疑者を特定する一つの手掛かりになっているなど、もう何でも有りになってきている。
ここまで各地で大爆発を起こしておきながら、メインのアリバイトリックが地味すぎて洒落にならないレベル。








第16位:銀翼の奇術師 (第8作/2004年)

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監督:山本泰一郎 脚本:古内一成


監督が静野孔文にバトンタッチするまでは『紺碧の棺』と並んで戦犯扱いされていた一作。
飛行機は空の密室とも呼ばれ、クローズドサークル系のミステリには持ってこいの舞台なのだが、それは「ラストで蘭が飛行機を操縦する」という荒唐無稽な展開を作るためだけの壮大な前振りに過ぎなかった。
『ベイカー街の亡霊』『迷宮の十字路』と評価の高い作品群の後でボルテージが高まっていたため、当時リアルタイムで鑑賞してズッコケた人はかなり多いと思われる(それが証拠に、次作『水平線上の陰謀』では興行収入が大きく減少した)
劇中とある女性が「みんな仲が良さそうに見えたけど、実は全員被害者を恨んでいたわ」と一人ひとりの名前を挙げてそれぞれの持ち得る動機を解説する、という謎の大演説を始めたことでもお馴染み。
安定のキッド御用達映画。








---「悪くはないがいまいちパッとしない」---








第15位:天空の難破船 (第14作/2010年)

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監督:山本泰一郎 脚本:古内一成


殺人の起こらない息抜き映画。コナンとキッドがイチャイチャするなど、完全に特定層に媚びた一作。
アクションも控えめになっており、コナンの終盤の対決シーンを除いてはほとんどの人物が危険な目に遭うこともなく、作中屈指のトラブルメーカーである角ドリルにいたっては漆にかぶれただけである。
小田切敏郎、服部平蔵、遠山銀司郎といった警察の渋オヤジたちが一言二言喋って退場という勿体ない扱われ方をしており、ハゲの参事官なる申し訳程度の新キャラも登場したが未だに再登場は無い。
なお今回登場したテロリストたちの軟弱さには定評があり、お互いを「キャットA」「キャットB」などと呼び合う、一般人たちに軽々と制圧される、真犯人にあっさり裏切られるなどまるで某黒の組織を彷彿とさせる。大友龍三郎の無駄遣いもいいところである。








第14位:戦慄の楽譜 (第12作/2008年)

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監督:山本泰一郎 脚本:古内一成


私選名探偵コナンに登場する渋いおっさんランキングに2人も入選するなど随分と渋みのある作品。
作品では「トッカータとフーガ」「アヴェマリア」「主よ、人の望みの喜びよ」「アメージング・グレイス」などの楽曲が演奏され高貴な香りが漂っている反面、ラスト40分間爆発し続けているというマイケル・ベイに匹敵する爆発ぶりが印象的である。
人間関係もややこしく、容疑者たちも放置状態なので誰が犯人とかはもはや二の次なのだが、いい年をこいた爺さんが爆弾、薬物、ダンプ、ライフル、工具などあらゆる武器を持ちだしてくるなど着目すべきポイントもある。まぁ、「殺すことが目的ではなかった」ので加減が難しかったんだろうけども。
なお、本作で「コナンは絶対音感を持っているのに音痴というのは矛盾している」というレビューが頻出しているが、音感と発声は無関係なので普通にあり得る。しかし原作では月光やストラディバリウスなどファンの多い音楽作品、なぜ映画になるとこうなってしまうのか。








第13位:水平線上の陰謀 (第9作/2005年)

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監督:山本泰一郎 脚本:古内一成


数少ないおっちゃんのための映画。
倒叙に見せかけて実は……という工夫がなされていてミステリ的には面白そうなのだが、肝心のアリバイトリックがガバガバすぎて笑える(まぁ真犯人はその雑さを逆手に取ったのだが)
本作きっての悪人キャラである海藤船長はなかなかの渋キャラなのだが、いまいち活躍せず非常に残念。
角ドリルの「船が沈みかけてる時にガラクタを拾いに船へ戻って勝手に死にかける」という愚行はコナン映画史トップ3に入る。








---「特筆すべき点はある」---








第12位:純黒の悪夢 (第20作/2016年)

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監督:静野孔文 脚本:櫻井武晴


20周年記念大作ということで人気絶頂のFBIや公安警察をメインに配置し、小五郎(白痴)や角ドリル(モブ)をほとんど登場させない、更にミステリ要素を中途半端に挿入せずに一切を排除したところまでは英断。
なぜか黒の組織以上に出しゃばっているポンコツ探偵団が警察や財閥のコネを利用して好き放題やってる辺りなんかは、お前らが批判していた『ベイカー街の亡霊』の厭味ったらしい二世三世と同レベルじゃねーか?と思ってしまう。キュラソーはこいつらの無垢さに触れて自分の色がどうとか言ってたが、こいつら全然無垢じゃねえ。
世界各国の諜報機関からスパイが潜入するレベルの組織No.2の右腕が先述の流れであっさり改心してしまう甘っちょろさに加え、警察から組織に潜入している安室が部下との連絡をその辺で平然と取り合っている危機感のなさはもう少し丁寧にやってほしかったとも思う。
だがそれを補うほどのラストのシビアさとあっけなさはコナンでは珍しい。まさか遺体の状態にまで言及するとは。
それとコレは静野コナンの全般に言えることだが、たまたま巻き込まれた一般人が死のうが生きようが知ったこっちゃないとでも言いたげなデタラメで大味なアクションは一周回って笑ってしまう。観覧車はともかく、序盤のカーチェイスなんて100人くらい死んでてもおかしくない。でもまあ、一番気の毒なのは東都水族館の従業員たち。
色々とレビューを読んでみたが、某氏が書いていた「久々にコナンを観たが、今はコナンの世界も大変なことになってんだねえ」という諦観気味な一文が、最近ついていけなくなりつつある初期ファンの心情を的確に表していて気に入っている。








第11位:漆黒の追跡者 (第13作/2009年)

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監督:山本泰一郎 脚本:古内一成


「黒の組織の人間が一般人に殺される」というまたしてもその名に恥じない黒歴史を塗り替えた一作。
そんな中、作中で5本の指に入るであろう有能人物であるアイリッシュさんは、安定のジン兄貴(正確にはジン兄貴が命じたキャンティ)に殺害される。
黒の組織の内輪揉めや終盤の大爆撃の影に隠れているが、本作の犯人は「ホテル火災の際にエレベーターに乗っていた7人を皆殺しにし、北斗七星の形に遺体を配置する」という謎の畜生である。そしてその畜生にすべての罪をなすり付けられ、彼女も死んで人生どん底な水谷君の演技が遠藤保仁に次ぐ歴代2位の棒読みだったことも忘れてはならない。








第10位:異次元の狙撃手 (第18作/2014年)

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監督:静野孔文 脚本:古内一成


FBI、CIA、公安に続きいよいよネイビーシールズまで巻き込んでしまった本作はコナン史上随一のハードボイルド。
作中でもっとも犯人たり得る人物であるとされたティモシー・ハンターが殺害される際、百発百中のスナイパーが至近距離にも関わらず一度弾を外した理由には男泣き必至である。
ただでさえ武器商人の見本市みたいになっている劇場版コナンの犯人たちだが、今回は元軍人が犯人というだけあってMk.11やらバレットM82やらマイクロウージーやらあらゆる銃火器が登場。
シナリオはショボく、外国人キャラはリアリティを追及して英語を喋るもんだから(ピーター・フォードを見習え!)、戸田奈津子よりヘタクソなルール完全無視の字幕の応酬に辟易するが、先述の男泣き要素もあって無下にできない作品でもある。
最近の原作ではほとんどの事件の容疑者が3人とワンパターン化しているが、今回はなんと「殺害される可能性がある人物が3人」「犯人が日本で接触する可能性がある人物も3人」みたいなことを言い始めて大丈夫かよと思った。
ラストの「了解」の圧倒的な魅力に抗えず見事トップ10入り。








---「良いと思うがもう一声!」---








第9位:絶海の探偵 (第17作/2013年)

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監督:静野孔文 脚本:櫻井武晴


予告編で「若狭湾沖で左腕のない死体が!」みたいなことを言ってて、「猟奇連続殺人ものか!?」と至極無駄な期待をしてしまったファンは自分だけではないと思う。「事故」っておい!
本作は海上自衛隊全面協力を謳っただけあり、序盤と終盤の仕事っぷりはなかなか熱いのだが、そこに製作陣が全パワーを注ぎこんでしまうから春麗VSバルログみたいな肉弾戦が平然と差し込まれてしまうのである。
『戦慄の楽譜』以来芸能人のゲスト出演が恒例となり、今回も柴崎コウがメインキャラの一人として出ているが、かなり健闘していると思う。彼女と芸歴がさして変わらない榮倉某とは何だったのか。







第8位:探偵たちの鎮魂歌 (第10作/2006年)

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監督:山本泰一郎 脚本:柏原寛司


10周年記念作として大々的に宣伝された意欲作。
本作の肝は犯人像にあり、こいつが初期のこだま兼嗣作に匹敵するほど自分勝手でエゴむき出しなので、それだけで高評価。
近年の劇場版では身内の復讐といった現実味を帯びた動機が多いが、いくら大量殺人を犯して「妹の復讐!」とか言われても「はぁ、そっすか」としか思えないのが正直なところ。そんなところにリアリズムいらんねん。コナン映画の犯人は、利己的で己の美学に酔い痴れていて、無関係の人間が死のうが知ったことではないというシリアルキラーが必要なのである。
その点で、本作の犯人は「愛する人と犯罪を共有したい」だの「自分を愛していた」だのとまったく意味の分からない戯言を連発し、「推理で人を追い詰めない」が信条のコナンに「あなたは最低の人間だ」と言わしめた超大物。これだけでも、記念作品にしてはいまいち盛り上がりに欠ける本作の評価が跳ね上がる。








第7位:天国へのカウントダウン (第5作/2001年)

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監督:こだま兼嗣 脚本:古内一成


コナンファンからの評価も高くベストに挙げる人も多いが、何度も言っているように自分はあまり黒の組織に映画にまで出張ってほしくない。理由は2つあって、「映画内では組織に関する進展がない」ことと「彼らの起こした事件は迷宮入り扱いされる」というところ。
前者はそのままだが、後者は本作において「本筋の事件に絡んでいる人物をジンが殺害する」という大胆なことをやってしまってるわけで、これによって連続殺人を疑われていた容疑者に確固たるアリバイが出来るというぼたもち的な利点はあるものの、結局は彼らが起こした殺人とビル爆破は「迷宮入りになるだろーな」の一言で片づけられ、それはさすがにないだろ!という思いの方が勝ってしまう。
それでも7位にランクインしたのは芸術に狂ったエゴむき出しの犯人像。他サイトのあり得ない動機ランキングでも「富士山を遮られたから」というのはよく挙がっている。
また『タワーリング・インフェルノ』『ダイ・ハード』『トゥルーライズ』といったアクション映画にもオマージュを捧げており、スタッフの気合いが入っていることが伺える。
あの緊迫した場面での「園子姉ちゃんパンツ丸見え!!」は至言中の至言。








第6位:時計じかけの摩天楼 (第1作/1997年)

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監督:こだま兼嗣 脚本:古内一成


芸術は爆発だ!ならぬ芸術を爆発だ!映画。
どこからどう見ても犯人たり得る人物は一人しかいないのだが、わざわざ声を変えたり、誰からも見られてない場所で髭をつけたりと色々工夫していて笑える。
そんな彼も終盤には「私の最大にして最低の作品だ!君たちの私の美学が分かるまい」「工藤に会ったらこう言っておけ。"お前のために3分間作ってやった。じっくり味わえ"ってな!」などの名言を連発、初代犯人の名に恥じぬカリスマ狂人っぷりを披露してくれた。
ポルノ、舞台、吹き替えと多方面で活躍する山路和弘氏が端役で3回も4回も出演していることは意外と知られていない。
元ネタは『新幹線大爆破』『ジャガーノート』など。








---「面白い!何度でも観たい!」---








第5位:14番目の標的 (第2作/1998年)

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監督:こだま兼嗣 脚本:古内一成


アガサ・クリスティにオマージュを捧げたガッチガチの本格ミステリ。
おっちゃんが刑事をやめたエピソード、妃英理との別居の真相などの原作で扱われてもおかしくない過去エピソードが劇場版2作目にして描かれるレア感。
女将さんの命が狙われているやもしれぬと一晩中見張っていた小五郎が、朝になり一気に弛緩して「行くって……朝メシっすか?」とぼやくシーンが最高に好き。
今やラブコメ要員の一員となってしまった白鳥警部がまだ若くヒョロヒョロで、機密事項を漏らしたり犯人を前に目暮とコントをしたりとろくな目に合ってない。
角ドリルはここ最近ウザくなってきたと思われがちだが、この頃から既に「あたしお父さんの気持ちが分かんない、信じられないようしんいちぃ!」とか言い出すメンヘルバカっぷりである。
なお、本作の上映時は現実でもワインブームであった。








第4位:迷宮の十字路 (第7作/2003年)

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監督:こだま兼嗣 脚本:古内一成


ミステリにのみ焦点を当てると大したことはないのだが、京都や桜、歴史、更にはエンディングテーマなどの要素によって圧倒的な高評価を得続けている作品。
コナン映画で唯一爆発要素がない作品であるが、派手なアクションがなくても雰囲気作りを丁寧に行えば良い映画が出来るということを体現してくれたある意味で貴重な一作である。
来年(第21作)の『から紅の恋歌』は服部と和葉のラブコメということで、本作と比較されて批判を浴びそうな匂いが既に漂っている。








第3位:世紀末の魔術師 (第3作/1999年)

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監督:こだま兼嗣 脚本:古内一成


怪盗キッドがまだ明確な協力者ではなかった時代の世紀末感溢れる一作。
ロマノフ王朝、ニコライ二世などの解明されていない歴史事情に独自の解釈を加えてシナリオを作るところなどはルパンっぽくて非常に面白い。
キッドが狙撃された際、いくらシルエットしか見えなかったとはいえ女の犯人に対しコナンが「今の男は一体……」とあからさまなミスリード発言したのが印象的。
男臭く哀愁漂うエンディング込みで傑作。

なお、インペリアル・イースターエッグは以下のように実在する。作中では緑や赤のエッグが登場したが、他にも青、紫、金など様々な色のエッグが存在し、10億円以上の値が付いたものもある。これにはさすがに「かき集めても2億がやっと」の寒川さんもお手上げである。

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インペリアル・イースターエッグ - wikipedia










---「アニメ史に燦然と輝く大傑作」---








第2位:瞳の中の暗殺者 (第4作/2000年)

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監督:こだま兼嗣 脚本:古内一成


エンタメ視点で見れば「犯行を目撃したヒロインがショックで記憶喪失になり、口封じのため犯人に命を狙われる」という王道サスペンスで十分面白いのだが、大人になってから改めて再見すると、事件に警察権力が関与しているやもしれんという推察が大人たちの間で巻き起こる前半は言い知れぬ不穏が渦巻いており、非常にゾクゾクする。
特に、警視庁刑事部長である小田切敏郎が動機の面から容疑者たり得る、ということを苦悶の表情で伝える目暮と、それを察した毛利の静かな慟哭のシーンはコナン映画史上随一の名シーンと言っていい。
登場人物が揃いも揃って左利きばかりだったりとご都合展開も多いのだが、そんなのは瑣末な問題。子供のころに見たきりの人にはもう一度違う視点から見てもらいたい。










第1位:ベイカー街の亡霊 (第6作/2002年)

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監督:こだま兼嗣 脚本:野沢尚


アニメという枠組みを容易に飛び越えてしまった渾身の一作。
「現代日本の政治家、医者、警察などの権力者は腐っている。そういう大人たちを見て育った2世、3世も腐っているのだから、日本を良い国にするためにはそういう繋がりをリセットする必要があるのだ」と宣言していたノアズ・アークが非情になりきれず、最後の最後で「子供たちが親の力を頼りにすることなく壁を乗り越え成長する姿が見たかった」「僕はただ他の子どもたちと遊びたかったんだ」と吐露するシーンがたまらない。
追い打ちをかけるように「君のお父さんが僕のお父さんの仇をとってくれたんだ」「お父さんに会えるといいね」の台詞で終幕し、ここでは大人たちが号泣必至。
これらのテーマと脚本を前に、圧倒的なロンドンの情景も雰囲気づくりの一要素と化してしまう。

惜しむらくは、これほどの傑作を書き上げた脚本家・作家の野沢尚氏が本作の2年後に自殺をしたことである。彼の作品『破線のマリス』等でも読み取れるが、彼自身が権力というものに嫌気が差しており、2世3世が自らの力で危機を乗り越えて日本を変えてくれることを願っていたのではと考えると、冒頭で自殺するヒロキ君と重なり何とも言えないやるせなさに襲われる。
コナンにおいては間違いなく異質な作品だが、それゆえに大傑作。『瞳の中の暗殺者』以上に大人と子供で視点が変わる作品。もう二度と作れないことは明確。






 * * *





以上、私選・劇場版名探偵コナンランキング2016年改訂版でした。
新作『純黒の悪夢』において「コナン映画の最高傑作!」と語るレビューが意外とあって、いつまでも初期映画を褒めてる俺のようなオッサンはそのうち「懐古厨」「老害」と呼ばれるようになるんだろうなあとさめざめ泣いています。

それはそうと、時計じかけの摩天楼~沈黙の15分までの全作品を担当したプロデューサーの吉岡昌仁氏が今年1月、更に時計じかけの摩天楼~異次元の狙撃手まで(ベイカー街、鎮魂歌、紺碧、絶海を除く)の脚本を担当した古内一成氏が今年7月に逝去されました。コナン映画も大きな転換期に入ったのかもしれません。
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新春企画 名探偵コナンに登場する無茶苦茶な犯人TOP10 劇場版ver(’14.10改訂版)

あけましておめでとうございます。

皆さん体調は如何でしょうか?
こちらは年末から年明けにかけて身体的・精神的共にオペラ座のシャンデリアくらい落ちまくって大変なんですけど、今年からちょっと新しいことに挑戦するので一念発起して頑張りたいと思います。

で、そんな今年初の更新に相応しいこんな企画を用意しました。


名探偵コナンに登場する無茶苦茶な犯人TOP10 劇場版ver

第1弾:名探偵コナンに登場する渋いおっさんTOP10
第2弾:名探偵コナンに登場する無茶苦茶すぎる犯人TOP10
第3弾:名探偵コナンに登場する犬死にした人TOP10




・名探偵コナンの劇場版に登場する全犯人の中で、俺が無茶苦茶だと思った犯人を独断と偏見で10人選出する企画です。
・基準としては「動機」「思想」「行動」「人間性」などを総合して判断しています。
・16作目「11人目のストライカー」までのネタバレをしているので、未見の方は注意してください。(地上波未放送の「絶海の探偵」のネタバレはありません)
・「新年の更新に相応しい」とか書いてますが本当は去年の10月に完成させる予定だったことは黙っといてください。




それではいきましょう!



 * * *



番外編:惜しくもランク外だけど強烈だったで賞
如月峰水
(天国へのカウントダウン)

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所業:アトリエから見える富士山を高層ビルで遮られた→賄賂で条例を改正した市議とオーナーをぶっ殺す→御猪口を割ることで無念を晴らした

ランクインはしなかったものの強烈な印象を植え付けた犯人に送られる特別賞です。「渋いおっさんランキング」に次いで2度目の登場、如月峰水先生。タワーリングインフェルノばりの爆発炎上映画ですが、あれは黒の組織がやったためこのお爺ちゃんは無関係です(多分)
警察に「オーナーがあなたの絵を買い占めて高値で売りさばいたから殺したのでは?」と云われた際に「そんなことで人を殺めたりせんよ」と返答してますが、個人的にこっちの方が金田一ぽくてよかったんじゃないかと思います。
少年探偵団が取材に行った際には「子どもが警察の真似事をするな!!」と一旦は怒鳴りつつも「手ぶらでも帰り辛かろう」ということで絵をプレゼントし、「ツンデレおじいちゃん」という需要なさすぎるジャンルを作り上げました。
2つ目の原殺害事件は如月ではなく黒の組織の仕業であるため、どういう風に処理するんだろうとわくわくしたんですが、最後の最後に「まぁ原さんの件は迷宮入りだろうな」残飯処理扱いされたことは多くのコナンファンを落胆に陥れました。






第10位:浦思青蘭(世紀末の魔術師)

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所業:惨殺された先祖の汚名を晴らすために右目を狙撃するという仰々しい登場→たまたまエッグを盗んだキッドを狙撃→たまたま写真を見られた寒川を殺害→たまたま銃にサイレンサー付けるところを見られた乾を殺害→たまたま先祖の悪口を云った毛利を狙撃→たまたま近くにいた蘭を狙撃→横須賀にある城を爆破炎上

何しに出てきたんだこいつは
インターポールに指名手配されてるくらいだから綿密な犯罪計画を立てて次々に殺していくのかと思いきや、見事に全部「むしゃくしゃしてやった」と変わらないレベル。まぁ、この彼女のお陰で寒川と乾は犬死にランキングにランクインしたんですけどね。
チャイナドレスの27歳ということでポイントも高いです。毛利の「美しい脚の青蘭さんがスコーピオンなんて……」という意味不明なセリフにも頷けるところ。
彼女が自己紹介したシーンで「プースチンランって並び替えるとラスプーチンですね~!」とか云ってたら蘭の右目に風穴が空いてたところですが、全員鈍感だったので助かりました。






第9位:本上和樹(漆黒の追跡者)

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所業:ホテル火災があり、エレベーターに乗れなかった妹が死んだ→エレベーターに乗った乗客7人(黒の組織含)を殺害→4県にまたがり北斗七星の形に遺体を配置し広域連続殺人認定され、各県警捜査一課による合同捜査本部を設置させる→妹と駆け落ちした彼氏に全ての罪をなすりつけて殺そうとする

黒の組織の大爆撃に隠れてる地味な犯人ですが、やってることは鬼の所業です。もしこれが金田一だったら「こんなことをしても妹さんは戻ってこないだろ!」と説得してさすがの犯人も5秒で改心して泣き崩れて自殺するところですが、強かなので最後まで折れません。
彼女が死んだ上に罪をなすり付けられて自殺寸前まで追い詰められてる水谷浩介くん(CV:DAIGO)の演技が「僕ハドウセ死刑ダー」「死ヌノヤメマスー」遠藤に次ぐワースト2位の棒読み具合なので感情移入できなかった人も多いのではないでしょうか。
個人的に、劇場版に黒の組織は登場してほしくない(先述のように迷宮入り扱いされる)ので序盤の合同捜査会議のシーンがピークなんですけど、ラストのジンやウォッカが乗ってるヘリが爆発して落ちてるのを横目にベルモットが「やるじゃないシルバーブレッド~」と余裕こいてバイク走らせてるのがシュールで好きです。






第8位:沢木公平(14番目の標的)

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所業:毛利小五郎に恨みのある人物の犯行と思わせるため、毛利の周りの人物を数字順に襲う→ボーガン→毒入りチョコレート→毒入り目薬→絞殺→刺殺→海洋施設を爆破

ソムリエ力53万の沢木公平さんです。クリスティのABCよろしく、数字順に狙っていくさまは本格ミステリっぽくて非常に面白いんですが、6から2の5人を終盤で一気に殺そうとする辺り8月末に宿題に追われる小学生みたいな感じでしたね。
公開当時俺は小学1年生だったんですが、犯人は人相の悪さだけで宍戸永明だと思い込んでました。
名実共に劇場版史上トップクラスの犯人だと思うんですけど、終盤の緊迫した心理戦は白鳥の「蘭↑さン↓を離せェ、離さなぃとうつぞォ~↑」とその後の目暮の「白鳥君よせ、フォォォォォォォォォッッッッッ!!!」に掻き消されて台無しです。






第7位:藤岡隆道(天空の難破船)

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所業:微生物研究所を爆破→傭兵十数名を雇い飛行船をハイジャック→飛行船に爆弾→被害者のフリをして裏から傭兵に指示→細菌を積んだ飛行船が突っ込むと流布→人がいなくなった寺から仏像を盗んで売ることが目的でした

寺周辺を爆破しろ
ここぞというときに一番爆破すべきものを爆破しないでどうするんだお前は。傭兵が10人もいればそれくらいの強行作戦でいけるはずだろ。
と、動機や目的に対して手段が驚くほど回りくどいことでお馴染みの劇場版犯人の代表格です。
こんな回りくどいことやってるからせっかく登場した服部本部長と遠山刑事部長が「犯人の狙いは何や」「どないせえ云うんや」ぼやき倒して終わりなんです。
舞台が関東から遠のいたときくらい目暮は大人しくしといてください。
あと、この映画あたりから小五郎、蘭、少年探偵団のメンバーが雁首揃えてうざくなってくるので注意してください。






第6位:山尾渓介(沈黙の15分)

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所業:高速トンネルを爆破→携帯基地局を爆破→どさくさに紛れて同級生を殺害→ダムというダムを爆破

タイトルの「沈黙」といい、トンネルが陥落して暴走特急が飛び出てくる冒頭といい、完全にセガール出てくるやつですからねこれは。
コナン映画史上、紺碧の棺と並んで駄作だと名高い本作。あまりに見なさすぎて、この企画作るまで犯人が誰か忘れてたというコナンファンにあるまじき失態を犯しました。
でも、仕方ない。俺は「ミステリ」やってるコナンを観たいんだから。
本作がどれくらいミステリをやってないかというと、地上波の放送でトリックの解説シーンがカットされたレベルです。
推理漫画でトリックが放送されないってどういうことなの。
これでは被害者も浮かばれません(被害者誰だっけ……






第5位:森谷帝二(時計じかけの摩天楼)

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所業:ラジコンに爆弾→猫のケースに爆弾→環状線のあらゆる線路に爆弾→若い頃の自分の作品を爆破→シンメトリーじゃないから爆破→全部爆破

「私の最大にして最低の作品だ! 君たちの私の美学が分かるまい」「工藤に会ったらこう云っておけ。"お前のために3分間作ってやった。じっくり味わえ"ってな!」などの名言を残した爆弾学の名誉教授こと森谷帝二さんです。
彼からは「青みを帯びたオレンジ色の閃光=プラスチック爆弾」という知識を学びました。
岡本太郎は「芸術は爆発だ」でお馴染みですが、彼は芸術を爆発だでお馴染みです。
しかしこだま兼嗣監督のコナンは芸術に狂ってる犯人が多くていいね。最近は身内の復讐とか現実味が帯びてきたんだけど、何だかんだいってフィクションなんだからこれくらいの方が良い。
ちなみに「天国へのカウントダウン」にて彼の弟子である風間英彦が「私は森谷のようにビルを爆破したりしません」と云ってるので視聴者も一安心かと思いきや、黒い服の人たちがちゃんと爆破してます






第4位:西条大河(迷宮の十字路)

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所業:義経になりたかったんや!!

なめとんのか
義経になって道場とお宝を独り占めにするため、弓術、剣術、体術を駆使して6人を殺害したサイコパスです。瓦の上で二刀流で戦ったり、走るバイクに立って弓射ったり、アイリッシュとタメ張れる強さじゃないでしょうか。
普段は古書店勤務の地味なおっさんが凶悪犯っていうギャップは凄く良い。ただ、仮面取った時あまりに人相が違いすぎて友人が「ちょっと待てこいつ誰だ」と叫んだことは記憶に新しいです。
全17作品中唯一爆発がないことでお馴染みの本作ですが、彼が「そういえばやまくら……」と云ったときに服部が「え? やまくら? あんた弓やらんとの違うんかいな? え?」みたいなこと云ってたら水尾邸が爆発してたことでしょう。






第3位:中岡一雅(11人目のストライカー)

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所業:毛利小五郎のせいで少年が死んだ→車を爆破→スタジアムの電光掲示板をものすごい場所から爆破→警備をかいくぐり10個のスタジアムに爆弾、ゴールのクロスバーに起動スイッチ→国立競技場を大爆破→勘違いでした

爆弾ってコンビニで売ってんの?
と云いたいところですが、この映画で遂に「こんなにたくさんの爆弾どうしたの」「ブラジルで爆弾のプロと知り合った」という3秒で思いつきそうな設定が出てきました。そのうち整合性をとるためにカルロスとかいう名前の爆弾魔がブラジルから来日してるかもしれません。
時計じかけの摩天楼以来の爆弾探しがテーマになった映画ですが、別に探さなくても遠藤という名の超大型爆弾がいるんだけどね……
さっきwikipedia見てて気付いたんですけど、この人21歳ってマジですか






第2位:譜和匠(戦慄の楽譜)

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所業:学校を爆破→生徒を爆破→飲み物に毒物混入→裏道をトラックで爆走→ライフルで狙撃→コナンとヒロインを工具でぶん殴って運河に放つ→コンサートホールの柱数十本を大爆破→恨みを持つ友人の演奏と共に客も全員皆殺しにしてやる→勘違いでした

ロシアンマフィアの幹部ですか
この辺りから劇場版におけるアクションっぷりもチート化してきまして、最新作「絶海の探偵」では春麗VSバルログみたいな熱い肉弾戦が行われており、ここらへんで1回くらい本格ミステリを挟んでくれないかなと思う次第です。
「お前の耳が弱っているのに気付いたがプライドのために黙って職を降りた」という素晴らしい友人に対して「裏切った!! 殺す!!」と壮大な勘違いを繰り広げ、過ちに気付いた際には「私は一体何のためにこんな……」青の古城の整形クソババアみたいな喪失感に苛まれました。
バラエティ豊かな暗殺方法部門では断トツの1位です。






第1位:伊東末彦(探偵たちの鎮魂歌)

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所業:現金輸送車襲撃事件を起こす→仲間が警備員を殺害→自分の計画に泥を塗った!殺す!→麗子に殺されていたのに気付かず自分が殺したと思い込む→逃走する際麗子に車をいじられブレーキが利かず事故→車椅子生活→現金輸送車襲撃の疑いで麗子が警察に捕まる→耐え切れず麗子自殺→全部解決してるのに納得いかないから探偵を集めて事件を解かせる→壮大なシステムを作って秘書を雇い町中に監視カメラを仕掛ける→蘭や少年探偵団に一定圏内から出ると爆発する装置を付ける→服部とコナンが答えを提示したら「そんなことない!」と駄々をこねる→麗子が生きてた上財産を全部奪われる→愛する人と犯罪を共有することが愛情表現だと思ってました→自分を愛してたでござる

分かったから帰れ
有無をいわさない無茶苦茶感で文句なしのダントツ1位に輝いたのは伊藤末彦さんでした。10作目ということで力が入っていることもあり、初期の芸術に燃える犯人たちを彷彿とさせる自己中っぷり。「推理で人を追い詰めるのは殺人者と同じ」という超カッコいい信条を持つコナンに「あなたは最低の人間です」と言わしめた超大物です。
いやそれにしても、動機、思想、人間性、行動、どれをとっても無茶苦茶。まぁこの映画自体登場してるのが「男を次々手玉にとって切り捨てる殺人悪女」「怪盗キッドを始末しようとする盗品コレクター」「計画を無視して人を殺す暴力社長」「ブサイクがコンプレックスのスナイパー」と木下半太の小説並みに全員が無茶苦茶なんですけどね。
麗子に「私の罪を被ってくれそうだから生かしといてあげた、財産も全部もらう、死ね」と言われてショボーンとするさまは完全に不二子に裏切られたルパンみたいで切ないです。
山本監督の中では一番好き。




 * * * 


はい、というわけで無茶苦茶な犯人ランキング劇場版verでした。爆破テロリストランキングではありません。いかがだったでしょう。
「あいつが居ないじゃないか!」等の不満もあると思いますが、まぁ堪忍してください。
散々ネタにしていますが、私は名探偵コナンが大好きです。


それでは次回、何やるか考えてませんが思いついたら作るのでお楽しみに!


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名探偵コナンに登場する犬死にした人TOP10(’14.10改訂版)

はいどうもお久しぶりです。
過去2回の
「名探偵コナンに登場する渋いおっさんTOP10」
「名探偵コナンに登場する無茶苦茶すぎる犯人TOP10」
に関しては色々と反響がありまして、もう完全にシリーズ化の様相を見せています。





名探偵コナンに登場する犬死にした人TOP10



・名探偵コナン(原作&劇場版)に登場する人物の中で、犬死にだと思った被害者を独断と偏見で10人選出する企画です。今回のお題を提供して頂いた銀さん、有難うございます。
・基準としては、「全く意味の無い死に方をした」「全然悪いことしてないのに殺された」「本筋と関係ないところでいつの間にか死んでた」という感じです。
・平然とネタバレしているので、未見の方はご注意ください(コミック79巻以降及び劇場版最新作のネタバレはしていません)





それではいきましょう!






 * * *




第10位 寒川竜(劇場版:世紀末の魔術師)

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第10位は、調子に乗って色々と撮影してたら右目ごと吹っ飛ばされた寒川竜さんでしたー!
この見るからに真っ先に殺されてそうなキャラ、嫌いじゃないです。
8億のエッグに関して「俺も欲しいが、かき集めても2億がやっとだ」と自虐風自慢の先取りをしてるオシャレな彼ですが、戦場でぶん殴ってきた相手にビビりまくってこっそり復讐するというお茶目で小心な一面もあります。要するにカラフルなマルフォイみたいなキャラですね。






第9位 設楽絢音(ストラディバリウスの不協和音)

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第9位は、バイオリンを追いかけてフライアウェイした設楽絢音おばあ様でした!
とにかく凄いね、このババア。最初っから最後まで発狂してた。綾小路滋子かコイツは。
46巻が出たのが9年前で自分は中1だったんだけど、響輔おじ様の後ろを落ちていくババアの顔が怖すぎて付箋貼って隠してたからね。
窓の外を人が落ちていく描写がなかなかスリリングなんですけど、この事件が放送される半年前にアニオリで全く同じ死に方してるやつがいるので台無しです(シンクロにシティ事件)






第8位 小太りの男(忘れられた携帯電話)

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第8位は、誰だこいつ小太りの男でしたー!
いやー、困ったね。この男に関するコメントが全く浮かばない。
こいつが選挙資金の裏帳簿を手に入れて議員をゆすろうとしていたところ、交通事故であっさりとお亡くなりになったわけですが……勝手に死んで話をややこしくしたランキング2位ですね(1位は後で出てくる)
このお話の存在感が無さすぎて、最近までアニオリだと勘違いしてました。






第7位 玉田和男(図書館殺人事件)

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第7位は津川館長に殺された玉田和男さんでしたー!
もう「津川館長に殺された」ってだけで箔がついてる。コナンを知らないそこの君、「津川館長」で検索するなよ! 絶対だぞ!(ヌッ
山荘包帯男、青の古城に比肩するトラウマ回です。
初めて原作を読んだのが小学校低学年の頃で、恐る恐る読んでたんだけども、光彦の「死体を細くスライスしてケースに隠したんだ」の発言で読むのやめました。
そのせいで最近まで玉田はスライスされたんだと思い込んでました。






第6位 大木綾子(ホームズフリーク殺人事件)

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第6位は、「真相が分かったわよウフフーン♪」と調子乗ってたら犯人である彼氏に爆破された大木綾子さんでした!
キャラに対しての思いが違っただけで作家を殺し、その犯行を隠すために彼女を殺す戸叶研人、恐るべし。
多分こいつら大学の研究会(という名目のヤリサー)で仲良くなって、酒の勢いで一発ヤっちゃってから惰性で付き合ってるとかそんなんだろう。そうじゃないとあのお互いに浮気してるカップルにありがちな表面だけ愛し合ってる感は醸し出せない。こういうやつらが日本の性の乱れを……まぁこの話はいいか






第5位 エレベーターに乗った皆さん(劇場版:漆黒の追跡者)

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第5位は企画初の団体さんでランクイン、エレベーターに乗っただけで後日全滅させられた可愛そうな皆さんでしたー!
ホテルが火事になって、エレベーターに乗ったら定員オーバー。一人の少女が自らエレベーターを降りて犠牲になったわけですが、その少女の兄がエレベーターに乗ってた皆さんを全滅させました。折角生き延びたのに殺されちゃってねぇ……ファイナルデスティネーションシリーズ最新作かと思いました。
まぁでも、ちゃんと妹の代わりとなって生き延びた人間を調べて殺害してる以上SKを皆殺しにしようとした某高校生よりはマシでしょうか。
今回、おっちゃんは「殺害された7人の場所を線で辿ると、ネス湖のネッシーならぬ芦ノ湖のアッシーになります! クワックワッ!!」と推理してますが、これを遺族の前で披露してたらおっちゃんが湖に沈められてたとこです。






第4位 カルバドス(満月の夜の二元ミステリー)

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第4位は、なんかよく分かんないうちに死んでたカルバドスさんでしたー!
作中ではライフルだのマサカリだの日本刀だの色んな武器を持った人間が登場する本作ですが、その中でもいよいよ赤井秀一に「どこかの武器商人かと思った」と云わしめたツワモノです。
にも関わらず、顔も声も全く分からず、赤井に武器を没収されて足を折られて挙句ベルモットに裏切られて自殺というとんでもない最期を遂げました。
その存在感の無さたるや、Yahoo!知恵袋で「カルバドスって誰ですか? そんな人出てきましたっけ」と質問されてる始末。泣けます。
さすがに青山先生も不憫だと思ったのか、カルバドスを利用したベルモットに恨みを持つスナイパーコンビが出てきます。
もしキャンティが紅の豚のアメリカ野郎だったら「カルバドスはアンタに惚れてたんだァ!!」と叫びながらベルモットをハチの巣にしているところですが、ベルモットはあの方のお気に入りらしいので手が出せず悶々としています。






第3位 笛本隆策(命を賭けた恋愛中継)

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第3位は、勘違いで高木刑事を拉致監禁し、爆弾を用意した部屋でドヤ顔していたところ佐藤刑事に頭突きされた挙句に間違いを訂正されて赤っ恥をかき、高木の居場所を吐く前に自分の飲んだ毒で泡吹いて死ぬという複雑すぎる最期を遂げた笛本先生でしたー!
いやー、自分で書いてても全然意味が分かんない。ちょっとやりたい放題すぎる。
勝手に死んで話をややこしくしたランキング1位は彼に与えます。
ちなみにこの回、松本管理官が知将のような扱いをされてますが、大半はコナンが指摘したことを大声で反復しただけです。
警察が軒並み揃って間抜けを晒し、そして佐藤の「生きてる? 渉♥」「いいじゃない、どうせ誰も見てないんだから♥」のデレが最高な回でしたね。






第2位 乾将一(劇場版:世紀末の魔術師)

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第2位は、たまたま殺された美術商の乾将一さんでした!
初っ端からロシア人に「得体の知れないブローカー」と罵られたり、宝を盗もうとしたら罠に引っかかって大恥をかいたりと汚れ役をまとめて引き受けたにも関わらず、最後は銃にサイレンサーを付ける犯人を見てしまったが為に即席で射殺されました。
しかもその後、コナンが「そう云えば乾さんどこいった?」とぼんやり考えた以外は映画が終わるまで誰一人消えたのに気付かなかったというね。
あそこで殺されていなくても、懲りずに宝を探しに行って罠にかかって焼死してただろうとは思うんですが、さすがに一切話題に上らないままフェードアウトは可愛そうなので、堂々の2位にランクインです。
友人と電話で犬死にTOP10の話をしてて、どうせ当たらんだろうと思って「誰がランクインしてると思う?」と聞いたら4秒で「いぬい!」って返ってきたときは企画やめてやろうかと思いましたが、いぬいだけに犬死にでしたね(適当)






第1位 テキーラ(ゲーム会社殺人事件)

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見事第1位に輝いたのは、男子トイレの個室で「なんやこれ、入らへんやないか……アッ」ホモ臭い遺言残して爆死したテキーラさんでしたー!
もう色々と凄いね。新手の腹上死か何かでしょうか。
多分今後の長い人生で「ホモ臭い遺言残して爆死」という文脈を二度と使うことはないと思う。
というのは置いときまして、彼といい漆黒の追跡者の岡倉政明といい、平然と一般人にぶち殺されたり(タイミング次第では原佳明も)、ジンとウォッカはネット上に多数の間抜け説が爆散してたり、観察力・洞察力に長けたバーボンに到ってはキッドが即席で変装した灰原を見抜けなかったり、近頃株を落としまくりの黒の組織で私は悲しいです。
初期の頃はねぇ……まだコナンの焦燥感が苛立ちがよく表現されてたんですけど、今ではもうオカンがベルモットと馴れあってるからね。こんなことになると誰が予想しただろうか。
ベルツリー急行編も何一つ進展しなかったし、そろそろ決着をつけてもらいたいものです。



 * * *




というわけで、黒の組織が醜態を晒した印象しかない今回のランキングでしたが、いかがでしたか。
前作から2か月待ってこのクオリティかよというツッコミや「あいつがいないじゃないか」という指摘は勘弁してください。
また、散々ネタにしてますが、私は名探偵コナンが大好きです。一番好きなのはギャグマンガ日和です。

それでは次回、「名探偵コナンに登場する無茶苦茶な犯人TOP10(劇場版ver)」でお会いしましょう!(やる)



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名探偵コナンに登場する無茶苦茶な犯人TOP10(’14.10改訂版)

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「あいつは自分のソムリエとしての品格、名誉、プライドを踏みにじったんだ!」




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「そんなくだらん理由で人を殺したのかね……」





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「愛する人と犯罪を共有することが愛情表現だと思っていたんだ……」





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「そんなくだらん理由で人を殺したのかね!!」






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「俺は義経になりたかったんや!!」






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「そんなくだらん理由で人を殺したのかね!!!」





 * * *




はいどうもこんにちは。

前回の「名探偵コナンに登場する渋いおっさんTOP10」 に関しては嬉しいことにtwitterやLINEなんかで予想以上の反響がありまして、調子に乗って第2弾まで作ってしまった上にシリーズ化してやろうと目論んでいます。




名探偵コナンに登場する無茶苦茶な犯人TOP10



・名探偵コナンの原作に登場する全犯人の中で、無茶苦茶だと思った犯人を独断と偏見で10人選出する企画です
・基準としては、目的達成のために行った行動の無茶苦茶さに限定させて頂きます。動機はあまり考慮してないし、行動が大胆であっても必要性がある或いは同情し得るものはあえて外しています。
・平然とネタバレしているので、未見の方はご注意ください(コミック76巻以降のネタバレはしていません)
・また今回につき、劇場版の登場人物はランキングに入れていません。なぜなら劇場版の犯人は武器商人と爆破テロリストしかいないからです。




それではいきましょう!




 * * *



第10位 沢井学 (初恋の人思い出事件/18巻)

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所業:意中の女性に振り向いてもらうために、その女性を一人家に残してわざと火を付けて助け出そうとする

童貞の妄想か。狙ってる女の子がいて、友人に頼み込んで襲ってもらって、そこを勇敢に救出! →ホテルへ、みたいな安直な妄想、中学生の頃は誰でも一回はやりましたよね、と思ってよく見ると犯人22歳のイケメンプレイボーイて……。
何が面白いかって、火の回りが思ったより強すぎて躊躇してる間に蘭とコナンに先越されてるっていうね。その間、犯人は遠方から「こっちが安全だー!」って叫んでるっていう。お笑いかねこれは。
挙句の果て、クライマックス、件の女性(しかも4つ下)から「人の心を無理やりこじ開けようとしても開いてはくれませんよ……」と説教される始末。俺なら切腹してる。





第9位 諏訪雄二 (骨董品コレクター殺人事件/6巻)

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所業:被害者が日本刀でタンスにダイイングメッセージを残したため、それを隠すためにタンスの引き出しを入れ替え→そこだけ傷があると不自然なので畳から壁から床から全てに無造作に刀傷を付けまくる→犯人が居合いの師範である自分だと疑われぬようにあえて被害者に持ち手を逆にした刀を握らせる。

全部燃やしてしまえよ。ややこしいわ。
しかもこの派手すぎる殺害現場を見た目暮は「うーむ、被害者は犯人と一戦交えた末に命を絶たれたのですなあ」とかいってる始末。どんな大立ち回りを演じたら天井に傷がつきまくるのか小一時間問い詰めたいところです、大丈夫か日本の警察。
因みにこの事件の容疑者は4人で、1人は犯人、1人は「俺は阿久津大先生だぞ!」と事件現場で喚き散らす彫刻家、残りの2人は浮気してるので登場人物の無茶苦茶率100%です。おめでとうございます。





第8位 荻野 (月いちプレゼント脅迫事件/3巻)

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所業:自分の息子が盲腸で死ぬ→逆恨みで手術を担当した医者に、息子が使っていたゲームとかけていた保険金2500万円分を毎月送り続ける→2年後、逝去した自分の息子と同い年になった医者の息子の命を奪おうとする。

「この犯人が行った行為はあなたにとって善か悪か」とかいうディベートが発生しそう。犯人の狙いとしては、息子の遺品を送り続けることで医者を苦しませる思惑だったと思うんですが、当の医者本人はまるまる2年間「なんでこんなのが送られてくるんだろう」全然意味が分かってなかったっていうね。これでは死んだ息子も浮かばれません。
しかも毛利は毛利で、毎月送られてくる奇妙な遺品とお金について「受け取っておけばいいじゃないですか!」「何ならお金だけでも私が預かりましょう」「犯人は子供におもちゃを送ることであなたの機嫌を取ってるんだぁ!」とか云ってる始末。これを犯人が知ったら多分自殺する





第7位 天永和尚&秀念僧侶(霧天狗伝説殺人事件/11巻)

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所業:密閉した部屋に滝の水を流し込み満杯にしながら、死体を濡れないようにゴムボートに乗せてゆっくり上昇→梁に紐を通して首を吊る→外に出て、入り口反対側の壁を斧で叩き割り、満杯になった水を外に吹き飛ばす→霧天狗の仕業だ!!

これは犯人よりも屈強すぎる木造建築の方が無茶苦茶じゃないでしょうか。犯人が2人になってますが、天永和尚が2年前にこの方法で一人の僧侶を殺害し、現在、その弟である秀念僧侶が復讐のために同じ方法で天永和尚を殺害しました。
突発的に和尚を殺してしまった秀念君は「死体を前にして、和尚が使ったトリックで犯行を隠すしか方法が無かったんだ」とか云ってますが全然そんなことないですからね。自首なりなんなり色々ありますからね。
因みにこの事件、眠りの小五郎のおでこにスピーカーを付けたり、トリック再現のために目暮警部をびしょ濡れにしたりとコナンの無茶苦茶っぷりも凄いです。





第6位 ひとみ  (ジェットコースター殺人事件/1巻)

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所業:ジェットコースターがトンネルに入った僅かな時間にセーフティガードから抜け出す→ガードに足をかけ体を後ろに伸ばし、ロープの輪にフックを取り付けた器具を被害者の首にかける→フックをレールに引っかけて2つ後ろに座っていた男の首を吹っ飛ばす。

記念すべき名探偵コナン最初の事件。初っ端からこんな派手な事件をやらかしといて売上が伸びなかったら編集の首も吹っ飛んでたところですが、何とかサンデーの看板漫画となり今に到ります。恐らくコナンの犯人の中では一番すごいことやってるのに、尺の都合で20ページくらいで解決しちゃった可愛そうな人。
この事件の直後、工藤新一はジンの兄貴にぶん殴られてコナンが誕生します。事件現場で「体操選手ならこれくらいできるでしょう」あまりに適当なこと抜かした天罰が下りました。





第5位 佐竹好実 (毒と幻のデザイン/74巻)

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所業:辞書の「若」の項目に毒を塗っておく→「若」という字を被害者に何度も見せてゲシュタルト崩壊を起こさせる→「若」の字を書かないといけない書類を渡す→被害者、「若」の字が思い出せない→辞書を引かせる→指に付いた毒を舐めさせて殺害

そんなやつおらへんやろ。こんな暗殺方法レクター博士でも思い付きません。クレイジーダイヤモンドと錯視のトリックは妥協するにしても、これだけは無茶苦茶すぎて唖然としました。いくらネタ切れにしてもこれはちょっと……。監修が島田荘司とかなら納得できるんですけどね。もう辞書で殴り殺した方が早いと思うんです。
ただでさえジャンパーの肘だったり中華テーブルの内側だったり色んなところに毒を塗る犯人の多い漫画ですが、そのうち毒殺犯全ての胴元である毒の組織とかいう集団が出てくるんじゃないかと危惧してます(高遠的な)





第4位 西川睦美 (青の古城探索事件/20巻~21巻)

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所業:城に隠されていると噂される宝のために、奥様や娘、友人、使用人など15人を焼き殺す→大奥様を拉致監禁殺害して彼女になり替わる→秘密の通路に侵入した使用人を餓死させる

出る作品を間違えてる。このババアは金田一の方に出るべきだと思う。過去の話とはいえ、十数名を殺すとはコナンにしては非常に珍しいお話。
これだけの所業を成しておいて、実際のお宝が「窓から見える景色」っていうね。もしこのババアが鬼束ちひろだったら「こんなもののために生まれたんじゃない」大熱唱してエンドロールですが、あるかどうかも分からないお宝のために外国に飛んでまで整形する根性を評価して堂々の第4位です。
因みにお宝への入り口は暗号で示されていたんですが、「大広間にあるデカい肖像画の裏」というそこ以外どこを探すんだって場所にありました。このババアは数十年何を呆けてたんでしょう。





第3位 高橋良一 (山荘包帯男殺人事件/5巻)

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所業:証拠を掴まれた蘭を襲うも失敗→殺害した女性をバラバラにする→首を服の中に入れてデブを装う→蘭を襲うも失敗→蘭を襲うも失敗

コメント:意味が分からなすぎる。まず体型をごまかすために首を服に入れて走るっていう発想が突飛すぎて脱帽。
本人は怖がりキャラのようで、作中でもたびたび「怖いよぉ……」と嘆いてますが、自分がコナン史上一番怖い事件を起こした張本人だと自覚してるんでしょうか。図書館や古城を凌駕するトラウマ回です。
冒頭の蘭のシーンを伏線に使うのは巧妙でしたが、もしも蘭が初っ端から「高橋さんもっと痩せてませんでしたっけ」とか云ってたら全員バラバラになってたことでしょう。ちなみにバラバラ事件は大人の事情によってこれ以降見られません。





第2位 道脇正彦 (園子のアブない夏物語/22巻)

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所業:茶髪の女に振られた腹いせに、海に遊びにくる茶髪の女を無差別に惨殺しまくる→電車のパンタグラフをカメラのフラッシュと勘違いし、園子に殺人現場を撮られたと錯覚→園子が持っているという秘蔵の写真を手に入れるべく奔走(実際は蘭の水着写真)→まずは宿で襲いかかるもののコナン達に邪魔された挙句ふくらはぎを噛まれて失敗→2回目は自らの車を爆発炎上させたというのに蘭に邪魔されて失敗→最後は林の中で園子を追い詰めるものの京極真にボコボコにされて逮捕される。

何なんだこいつは……。特定の条件に絞った無差別の犯行はコナンの中でも稀有。茶髪が当たり前のなった今の時代では多少違和感を覚えます。
友人に電話で「第2弾はコナンの無茶苦茶な犯人ランキングをやろうと思う」って云った際に「園子を狙いまくったアイツは無茶苦茶だったなぁ」と返されたときは企画やめてやろうかと思いましたが、この事件はやはりファンにとっては印象的だったのではないでしょうか。
いくら交わされても諦めないそのストイックな姿勢に敬意を表して堂々の2位入賞です。通知表には「努力家だけどもう少し効率的に」と書かれると思います。 





第1位 日原(屋田)誠人 (殺人犯、工藤新一/62巻)

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所業:お世話になってた村長一家が殺害される→その事件を工藤新一が無理心中と推理する→真相は別にあったが、犯人は上の空で聞いてなかった→そのせいで工藤新一を逆恨みし、多額の遺産を使って工藤新一の顔に整形して悪行三昧を働こうと目論む→記憶喪失になった振りをして服部たちに溶け込み、手始めに真相を掴んだ記者を刺す→証拠残しまくりで服部たちにすぐ真相を見抜かれる→駐在から村長事件の真相を聞かされ絶望する→しかも記者は殺し損ねてた→その頃本物の新一は死羅神様になっていた

もう何が何だか。この漫画では男性医師に変装する女優だとか130歳の老婆に変装する娘だとか色んな変装の達人が登場するんですが、まさか62巻にして主人公にまで変装するとは……。その動機が完全な逆恨みで、しかも本人が人の話を聞いていなかったからってのがまた無茶苦茶。一番の労力を使って何一つ実らなかった残念すぎる人。
工藤新一のツラで街中を歩いててウォッカあたりにぶち殺されてたら面白かったんですが、ただでさえ工藤新一を恨んでる人間ばかり住んでいる村でよくあんな顔してられるもんです。
でもまぁ確かに、ここまでのことをやらかしといて徒労に終わるのも絶望的な心中お察ししますというわけで。泣き崩れる自分の顔を見た工藤新一は「泣き崩れる自分の顔を心に刻みつけるべきだと思った」意味不明な名言を残しています。
因みに冒頭の役所のシーンでは服部たちが工藤新一の名を出した途端、役員や客がざわめき始めたので「麻生圭二だとぉ!?」って展開になるのかと思ったら違いました。




 * * * 



はい、というわけで無茶苦茶な犯人ランキングでした。いかがだったでしょう。
「あいつが居ないじゃないか!」ってのもあると思いますが、まぁ堪忍してください。
散々ネタにしましたが、俺は名探偵コナンが大好きです。

それでは次回、「名探偵コナンに登場する犬死にした人TOP10」でお会いしましょう!

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名探偵コナンに登場する渋いおっさんTOP10(’14.10改訂版)

名探偵コナンに登場する渋いおっさんTOP10


・名探偵コナンの原作&映画に登場する全おっさんの中で、渋いと思ったおっさんを独断と偏見で10人選出する企画です
・平然とネタバレしているので、未見の方はご注意ください。(劇場版最新作及びコミック未収録作のネタバレはしていません)



それではいきましょう!


 * * *

第10位 譜和匠(劇場版:戦慄の楽譜)

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第10位は劇場版「戦慄の楽譜」より、堂本ホールの官庁である譜和匠さん。
写真ではめちゃくちゃ穏やかなお爺ちゃんですが、舞台を控えた歌手の飲み物に毒を入れたり、コナンとヒロインを工具でぶん殴って運河に放ったり、裏道をトラックで爆走したり、ライフルで脚を撃ったり、挙句の果てにありとあらゆる場所に爆弾を仕掛けて生徒を吹っ飛ばしまくりとアラブの武器商人かってくらいに色々とやってます。
しかし原作では「月光」「ストラディバリウス」など傑作が多い音楽をテーマにした作品、映画になると何故こうなってしまうのでしょうか。




第9位 枡山憲三/ピスコ(黒の組織との再会)

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第9位は、黒の組織から唯一のランクイン、ピスコさん。
灰原がいるはずの暖炉に銃を向けたらジンになって出てきたという、デビットカッパーフィールドもびっくりの奇術に茫然としたまま射殺された残念な人。
「君はまだ赤ん坊だったから覚えちゃいないだろうが、科学者だった君の両親と私はとても親しくてね……」と云う述懐がなかなか哀愁漂ってます。
因みに、彼を父のように慕っていたという組織の一員アイリッシュさんは、工藤新一が生きていることを証明してジンを失脚させるつもりが、コナンをかばってキャンティに射殺されるという意味不明なハードボイルドを見せてくれました。




第8位 如月峰水(劇場版:天国へのカウントダウン)

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第8位は、良い子のみんなの前で「天国へのカウントダウンと云えばー?」と聞くと「きさらぎほうすいー!!」と返ってくることでお馴染み(?)の、如月峰水先生。
家から富士山が見えなくなったという理由で、人間2人ぶっ殺してビルまで爆破したという森谷帝二も唖然の芸術魂を持ってるお爺ちゃん。
被害者と嫌悪になるに至った動機を突き付けられた際は「そんな理由で人を殺めたりせんよ」と云ってますが、実際はそれよりしょぼい理由で殺めてるのがポイント。
コナンの中では大変希少価値の高いお爺ちゃんキャラなので印象も強いですね。沢木公平と並ぶ有名な犯人ではないでしょうか。




第7位 セルゲイ・オフチンニコフ(劇場版:世紀末の魔術師)

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第7位はまたしても劇場版、世紀末の魔術師に登場したセルゲイ・オフチンニコフさん。
この人も渋いですねー、格闘家のような風格、銀髪、しかもロシア人。
「そうか、ボルシェブニック・カンツァーベカだ!!」はコナン映画史上に残る名言です。
登場した際には「インペリアル・イースターエッグは元々ロシアのものだ、だからロシアに返還しろ!」と荒ぶっており、さすがの鈴木会長もじゃぁお前は北方領土返せって顔してましたが、しかし終盤、ニコライ皇帝一家の先祖代々の写真を見た際には「このエッグは日本の偉大な遺産のようだ。ロシアはこの所有権を放棄する。貴女が持ってこそ価値のある物だ」と想像を絶するダンディズムを見せつけました。
その後、これだけの大黒柱のような心強さと知的さを持ち合わせていながら、犯人が発覚した際には「青蘭さんがスコーピオン!?」作中ダントツのアホ面を晒したことも、ギャップ萌えと云うことでポイント加算です。
因みに同作には乾将一という美術商も登場しており、この人も外見はなかなか渋いんですが、登場して1分足らずで「得体の知れないブローカー」と罵られたり、トイレに行く振りして宝を盗もうと企むものの罠に引っかかって大恥をかいたり、挙句の果てにたまたま殺されるという始末なので除外しました。




第6位 堂本一揮(劇場版:戦慄の楽譜)

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第6位は「戦慄の楽譜」から2人目の登場、堂本音楽アカデミーの創始者である堂本一揮さん。
コナンで堂本と云えば巨大神像の上で刺されたおっさんを思い出すんですが、特に因果関係は無いようです。
絶対音感を持つ人間がごろごろ出てくる本作の中で、一番偉いくせに絶対音感持ってない残念な人。
30年来の友人の名誉とプライドのために自らが黙って職を降りたというのに、それを友人に「辞めるなんて自分勝手だ! 殺す!!」と無茶苦茶すぎる解釈をされたことは多くの人の心を痛めました。
コナンが爆弾を解除してなかったら自らのアドリブ演奏で爆死してたという、最初から最後まで運が良いのか悪いのか分からないおっさんです。




第5位 遠山銀司郎(浪花の連続殺人事件、他)

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第5位はこの人。作中なかなか下の名前が出てこなかったために、ネットでは最近まで黒の組織のボス扱いされてた遠山のおやっさん。
坂田はんの事件の際の「今はまだ私の部下です。手、出さんといてもらえますか」の一言でファンを増やしまくりました。
最近活躍の場が与えられず、大阪府警にて服部平蔵と2人で「それが犯人の狙いっちゅうわけか」ぼやき倒すのが仕事みたいになってますけど、せめて大阪で事件が起こった時くらいはしっかりと出張って欲しいもんです。




第4位 磯上海蔵(中華街 雨のデジャヴ)

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第4位は「中華街 雨のデジャヴ」より、磯上海蔵監督。碇ゲンドウではありません
卵アレルギーの被害者に対してピータンを食わせまくって殺した超極悪犯です(※違います)
動機はスタントで事故死したヒロインの復讐なんですが、それを「でも監督は彼女をど素人だってバカにしてたじゃないっすか!」と云ってきた語尾にやんすが付きそうな助監督に対して「バーカ、映画監督ってのは因果なもんでな……カメラのレンズ越しにずっと見続けてると、ヒロインに惚れちまうんだよ。たとえその娘がどんなに不細工な大根役者でもな……それが分からねーようじゃ、お前は一生助監督のままだよ」と切り返して全米がスタンディングオベーションしたことは記憶に新しいです。




第3位 大東幹彦(孤島の姫と竜宮城)

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第3位は「孤島の姫と竜宮城」より、大東幹彦さん。
「グソーの使いにマブイを取られたくなけりゃシーグを咥えときな」ルー大柴みたいなおっさんですが、昔は遊び呆けてて人生を達観したような面構えをしており非常に渋いです。
と思いきや、実はその正体は屋敷の元執事。二階堂黎人の小説で、それまで普通の喋り方をしていた人物が犯人だと判明した途端に「フハハ! そうさ私が奴らを殺したのだ。貴様らに私の苦悩は分かるまい」30年前の大魔王みたいな口調になる話があるんですが、本作でも彼が犯人で且つ執事だと判明した途端、敬語で喋り始めるというギャップ萌え。(正体を隠すために荒々しい親父を演じていた)
昔は清楚だったお嬢様がギャルになってて、気付かずに殺してしまったというfacebookで見つけた同級生あるあるみたいなラストで非常に物悲しいお話でした。我らが姫路城も登場します。




第2位 鮫崎島治(20年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件)

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第2位はシンフォニー号より、鮫崎元警視。
娘を殺した強盗団を時効間際まで追い続ける渋すぎるおっさんです。渋さ余って本作の後半では「あいつもいなくなったのか!」「どうなってんだこの船は!」「探せ毛利!!」の3つをローテーションで喚いてる印象しかなかったですが、最後も犯人にビシーッと決めて良いところを持っていきました。
小五郎の同窓会事件の中道のパターンで彼を犯人だと思っていた人も多いのではないでしょうか。
画像は原作では描かれてなかった、時効までに犯人を捕らえられなかった警視がバーカウンターにて一服をする哀愁漂うシーンです。決してチュパチャプスを舐め終わったシーンでは無いのでご了承を。




第1位 小田切敏郎(劇場版:瞳の中の暗殺者、他)

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栄えある1位に輝いたのは、コナン界における渋さの神、小田切敏郎警視長でした。
いやー、渋いね。とにかく渋い。声も渋い。
twitterで「コナンに登場する渋いおっさんランキング作る!」って呟いた直後、コナンファンの友人に「小田切警視長はガチ」って云われたときは企画やめてやろうかと思いましたが、やはり彼のファンは多いようです(恐らくコアなコナンファンに顕著)
何故、渋さの塊である彼から紫芋みたいなパンクロッカーが生まれたのでしょうか、母親の顔が見てみたいもんです。
小学生であるコナンに犯人を暴かれたにも関わらず「先に真実を明らかにしたのは、どうやら君の方だ」と云って敬礼する様なんかは、漫画やドラマでは悪く描かれがちな警察官僚のイメージを払拭させました。
「瞳の中の暗殺者」にて活躍した後、「天空の難破船」「沈黙の15分」に連ちゃんで出演すると聞いたときは歓喜でしたが、ふたを開けてみれば二作とも冒頭で記者会見して退場という、どこかのギャンブル漫画における敵組織のNo.2を彷彿とさせる影の薄さで泣きたくなります。


 * * * 


というわけで、終わってみれば10人中5人が犯人と云う、渋いおっさんは登場頻度が少ない割に人殺し率が高いというデータが出てきました。人を殺したいほどに苦労してきた人は人間的に深みが増して哀愁漂うとかそんな感じなんでしょうか(適当)
茂木遥史やトマス・シンドラー、服部平蔵、ジェームズ・ブラック、春岡参治など他にも色々と入れたかったんですが、人数の都合上で脱落しました。

それでは次回、「名探偵コナンに登場する無茶苦茶な犯人TOP10」でお会いしましょう!


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プロフィール

寂々兵

Author:寂々兵
都会の映画祭や名画座に指を咥えながら日々を過ごす田舎在住の一介の映画好き。奇怪、不穏、不条理といったテーマの映画に惹かれますがフランスのラブコメも好きです。最近は80年代前後の未DVD化作品の発掘に邁進中。たまにライターなど。将来の目標はヒモ。

*好きな監督*
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